GENTEC-EO社製熱量計を装備したLBLのBELLAペタワットレーザー
2013-09-19
2013-09-19
2012年7月、カリフォルニア州のローレンス・バークレー国立研究所(LBL)は、これまでに作られた最強のレーザーを手に入れました。フランスのレーザーメーカー、タレス社が開発・製造したこのペタワットレーザーは、瞬間ピーク出力の世界記録を樹立しました。
バークレーレーザー加速器研究所(BELLA)では現在、40フェムト秒の超短パルスで、1Hzのパルス繰り返し時に約1.3ペタワット(1.3x1015W)を発生させる事ができます。瞬間出力の点で他に類がないだけでなく、BELLAのレーザー駆動によるプラズマ加速実験施設は、レーザーを使って電子ビームを加速させ、約1メートルの長さのエンクロージャの中で10 GeVもの高エネルギー状態にすることができる唯一の施設でもあります。一般に、従来の粒子加速器はこの点でかなり見劣りがします。比較した場合、カリフォルニア州のスタンフォード線型加速器は、エネルギーを50 GeVまで生み出すことができますが、施設は全長3.2キロメートルもあるのです。
この技術には現在非常に高い期待が寄せられています。プロジェクトに携わる科学者たちは、CERNやSLACの代わりに人々がBELLAに集まり、放射性医薬品および患者治療法における開発に新しい道が開けるよう期待しています。また何よりも、このプロジェクトが、質の高い電子ビームを生産しつつ、未来の加速器がより小型で費用効率が高く、環境にとってクリーンな装置になるための布石となるよう願っています。
最強のレーザーのための最高の技術
この最先端のレーザー技術を開発するために、レーザービームを測定する上での最高のソリューションが求められました。この栄えある重要な任務に選ばれたのがGentec Electro-Optics社です。BELLAのプロジェクトにおける高エネルギーを測定するための特注の熱量計が首尾よく製造・納品されました。Gentec-EO社が選ばれたのは、高い損傷閾値と感度、優れた信号対雑音比といった点で強みがあったからです。
当社は40年以上に渡る経験から、高エネルギーレーザービームの測定と分析において広範な知識を獲得し、優れた専門技術を開発してきました。世界各地の主要研究施設との協同により、Gentec-EO社は、熱量計の製造、校正、補修を行うエキスパートとなりました。
NISTトレーサブルソースと実績のある校正技術により、Gentec-EOの熱量計は、市場で販売されている大型アパーチャ測定機器の中で、最も正確な機器として在り続けています。超大型ビームの校正不確実性±3%と繰返し精度±2%以上によって、Gentec-EOの熱量計は、高エネルギー測定に関して、市場で入手可能な唯一の信頼性の高いソリューションです。